老犬介護ホームAzul(アスル・宗像市)の料金と特徴。「要介護のくくり」を定義まで公表する2本立て料金【実測解説】

福岡県宗像市の老犬介護ホーム「Azul(アスル)」を検討している人に向けて、当サイトが公式サイト全ページを実測した2026年8月21日時点のデータで、料金の全体像と契約前に確認したいことを解説します。Azulは業界最大手のポータルサイト(老犬ケア)に掲載がなく、施設一覧サイトだけを見ていると候補から漏れる施設です。当サイトは全国の老犬ホーム・老猫ホーム120施設を収録し、うち公式サイトで料金を数値確認できた48施設で相場を集計しており、その物差しで位置も示します。

先に結論です。

  • 月額は介護なしと要介護の2本立て。小型犬(〜8kg)で介護なし65,000円・要介護90,000円(税込・食餌込み・2025年4月1日改訂)
  • 「要介護のくくり」=どういう状態なら要介護料金かを、公式サイトが言葉で定義しています。自分の犬がどちらの料金かを、問い合わせる前に自己判定できます
  • 初期費用は入所金25,000円(返金なし)+医療費預り金30,000円(未使用分は返金)。初月に実際に払う総額は、小型犬・介護なしで120,000円です
  • 当サイトの試算では、要介護や中型以上の犬は半年プランのほうが最大26万円安くなる設計です(ただし公式の表記に確認すべき点があります。本文で解説)

施設の基本情報

  • 所在地:福岡県宗像市田島952-17(無料駐車場あり・満車時は近隣駐車場)
  • 電話:0940-62-6290
  • 受付時間:10時〜18時(時間外対応9時〜19時・時間外料金1,100円/時間)。預かり体制は24時間365日
  • 代表:小野洋子さん(JKC愛犬飼育管理士・動物取扱責任者)。動物の保護活動を20年以上続けてきた経歴を公式サイトで公表しています
  • 開設:2016年。NNNドキュメントなど全国ネットの番組や新聞の取材歴を公式サイトに掲示しています(掲載実績の最新は2024年6月)
  • Googleマップの評価:4.8(21件・2026年8月22日時点)
  • なお公式サイトの施設案内は「現在、施設内写真の更新準備中です」となっており、内部の様子は写真では確認できません。後述の月1回の見学会が実質の入口です

料金の全体像【2026年8月21日実測・公式「ご利用料金」ページより】

1ヶ月お預りの料金は「入所金+医療費預り金+月額」の構成です(すべて税込・食餌込み)。

サイズ 介護なし 要介護
小型(〜8kg) 月65,000円(2,100円/日) 月90,000円(3,000円/日)
中型(8〜19kg) 月85,000円(2,800円/日) 月110,000円(3,600円/日)
大型(19〜30kg) 月125,000円(4,100円/日) 月160,000円(5,300円/日)
超大型(30kg〜) 要相談 要相談

これに入所金25,000円(返金なし)と医療費預り金30,000円(使わなかった場合は返金と明記)がかかります。初月に実際に用意する金額は、小型犬なら介護なし120,000円・要介護145,000円(うち預り金30,000円は未使用なら返金)。要介護の上乗せは小型・中型が+25,000円、大型が+35,000円です。

注意したいのは、料金表のプラン名に「返金なし」と明記されていることです。月の途中で退所・死亡した場合の精算は、契約前に確認したい筆頭項目です。終生お預りは要相談(金額非公開)、送迎は施設規定の交通費+遠方は高速代(スタッフが距離計算)です。支払いは入所当日に振込または現金で、持参物として免許証または保険証のコピーと狂犬病・ワクチン証明が指定されています。

福岡県内8施設との横並びは、こちらの記事で確認できます。

→ 福岡の老犬ホーム8施設を調査。「介護でいくら上がるか」が見える県の料金実測【2026年版】

半年プランは、要介護・中型以上なら明確に安い【当サイト試算】

公式の料金ページには半年お預りもあり、半年プランにも入所金25,000円と医療費預り金50,000円がかかります。表の金額は小型400,000円(介護なし)/500,000円(要介護)〜。ここでひとつ注意があり、公式の表の見出しは「(月額)」と書かれたままですが、1ヶ月プラン(小型65,000円)との比較から、金額の並びは半年分の総額と読むのが自然です。以下は半年分の総額と仮定した当サイトの試算で、確定支出(入所金込み・返金対象の預り金は除く)を1ヶ月プラン×6ヶ月と比べたものです。

サイズ・区分 半年プラン 1ヶ月×6ヶ月 差額
小型・介護なし 425,000円 415,000円 +10,000円(半年が高い)
小型・要介護 525,000円 565,000円 −40,000円
中型・要介護 625,000円 685,000円 −60,000円
大型・介護なし 625,000円 775,000円 −150,000円
大型・要介護 725,000円 985,000円 −260,000円

つまり小型で介護のない子だけは半年でまとめるうまみがなく、要介護あるいは中型以上なら半年プランが明確に安い設計と読めます。ただし繰り返しますが、表の見出しどおりなら6倍違う話です。契約前に「半年の総額はいくらか」を必ず書面で確認し、半年プランも「返金なし」と明記されているため、途中で亡くなった場合の精算も同時に聞いてください。

この施設の核心。「要介護」の線引きが公開されている

当サイトが全国を調査して繰り返し見たのは、「介護度により別途」「要相談」で止まり、寝たきりになったらいくらになるかが入所前に分からない料金表です。Azulはここが違います。公式「ご利用料金」ページの逐語です。

※要介護のくくり
給餌・給水が自分で不可能 立ち上がりが困難 寝たきり
認知 徘徊がある 夜鳴き 特別なケアが必要

つまり「歩けるが夜鳴きがある」なら要介護90,000円、「元気でご飯も自分で食べる」なら65,000円と、入所前に自分で見積もれるわけです。介護区分の定義まで公表する施設は、当サイトが福岡県内で調査した8施設のうちAzul・Rainbow Life Towa・Lienの3施設だけです。うちAzulは加算率や行為別の実費ではなく定額の2区分なので、要介護になった後の月額がそのまま表から読める点が違います。

もうひとつの含意もあります。夜鳴き・徘徊・認知が「断る理由」ではなく「要介護料金の条件」として書かれていること。認知症の症状が出て預け先を探し始めた家庭にとって、受け入れる前提の料金表になっている点は判断材料になります。認知症のサインの見分け方は、こちらの記事にまとめています。

→ 犬の認知症の症状チェックリスト。初期のサインと家庭での付き合い方【預け先の実測データつき】

ケアの実態。完全フリー飼育と「30分ごとの管理表」

公式サイトが公表しているケアの中身も具体的です。ケージに入れっぱなしではなく、室内を自由に行き来する完全フリーの環境で、仲のいい犬同士で寝たり、寂しがりの犬にはスタッフが添い寝することもあると公式Q&Aに書かれています。高齢犬向けのベッドを用意し、持ち込みも可能。食事は施設のフードのほか持ち込みにも対応します。

体制面では、専門獣医師と連携し、一頭一頭に合わせた食事、日常生活動作の中でのリハビリテーション、24時間30分ごとの管理表による管理を公式に約束しています。「預けたら放っておかれるのでは」という不安に、運用のレベルで答えている施設です。

短期・一時預かり。年齢とサイズで料金が変わる

短期の受け皿も公表されています(公式「ご利用料金」ページより)。

  • 日中一時お預り(10〜18時)=4,000円
  • 一時お預り(1泊〜)=8歳未満5,000円・8歳以上7,000円(10歳以下の大型犬は6,500円)

8歳以上で1泊料金が上がる公表例は当サイトの実測でも少数派で、シニア犬のケアに手がかかる実態を料金に正直に反映した形です。ただし表記には確認したい点が2つあります。①「当日10時に預けて次の日18時お迎えでもこの料金」とある一方、注意書きには「泊2日は24時間単位でのお預かり」ともあり、長い預け方をしたときの計算は公式の記述だけでは確定しません。②大型犬の「10歳以下6,500円」と「8歳以上7,000円」の区分が重なる年齢(9〜10歳の大型犬)はどちらに当たるか読み取れません。短期利用は、犬の年齢と体重、預け・迎えの時刻を伝えて金額を確定させてから予約してください。

→ 老犬の短期預かりはどこに頼む?1泊からの預け先4つと料金実測データ

面会・見学のルールと、向き不向き

公式サイトの全ページに、次の案内が掲げられています。

重症度が高く目が離せない仔もいます。突然の訪問は一切お断りさせて頂きます。また平日は面会のみとさせて頂きます。

見学についても「常に介護を必要としている仔達をお預りしている為、突然の見学はstaffの手を取らせてしまいますのでお断りさせて頂いています」とし、月に一度の見学会(日時はFacebookで告知)を入口にしています。重症度の高い犬を常時預かる施設で、見学対応は預かり中の犬のケアの手を割くことになるため、筋の通ったルールだと当サイトは見ています。

そのうえで、向き不向きは正直に書いておきます。

  • 向いている:要介護・認知症・夜鳴きのある犬(要介護料金の条件として明記)/群れで過ごせる犬(完全フリー飼育)/「重くなったらいくらか」を先に確定したい家庭
  • 確認が必要:他の犬が極端に苦手な犬・攻撃性のある犬(入所を断る場合があると明記。個室対応の記載はありません)/超大型(30kg〜)は要相談/猫は「これから先もお預かりすることはありません」と明記/頻繁に面会したい家庭(平日は面会のみ・土日の扱いは問い合わせで確認を)

入所の流れは、問い合わせ→面接・施設見学(愛犬同伴)→入所日決定→契約→入所。狂犬病・ワクチンの証明書が必須で、高齢・疾病で接種できない場合は獣医師の免除証明書で代替できます。

全国相場でどの位置か

当サイトが料金を実測できた全国48施設では、小型犬の月額は最安3.6万円から最高21万円まで散らばり、中央値は約7万円、相場帯(ボリュームゾーン)は5.5万〜11万円です。Azulの介護なし65,000円は中央値のやや下。要介護90,000円は中央値より2万円ほど上ですが、大事なのは水準そのものより、介護加算が積み上がって青天井になりうる施設と違い、要介護になった後の上限が最初から見えていることです。「今の料金」と「重くなったときの料金」を両方確定できる施設は多くありません。

→ 全国の相場全体は:老犬ホームの料金相場はいくら?全国48施設の実測データで解説【2026年版】

契約前に確認したいこと

どの施設でも固めたい項目を、Azulの公表内容に沿って挙げます。

  1. 要介護の判定:定義は公開されていますが、最終判定は施設側です。「うちの子は今どちらですか。途中で要介護になったら翌月からですか」を面接で確認
  2. 中途退所の精算:料金表に「返金なし」とあるため、月途中で亡くなった場合・退所した場合の扱いを書面で
  3. 医療費の流れ:預り金30,000円から支払われる治療の範囲、預り金を超えた場合の請求方法、かかりつけ病院との連携可否
  4. 半年プラン・終生お預りの総額:半年は表の見出しの件(前述)があるため総額を書面で。終生は要相談のため見積もりを書面で

寝たきりの犬の自宅ケアと預け先の判断は、こちらの記事も参考にしてください。

→ 老犬が寝たきりになったら。自宅ケアの基本と、限界が来る前に知る預け先【実測データ】

全国の施設との比較は一覧ページでできます。

→ 全国の老犬ホーム一覧【120施設・料金実測つき】

調査・執筆:老犬ホームナビ編集部(運営者:成田 風輝)。老犬介護ホームAzulの公式サイト全ページ(トップ・ご利用料金・施設案内・スタッフ・Q&A・アクセス等7ページ)を2026年8月21日に実測し、福岡県の第一種動物取扱業者一覧(令和8年6月30日現在・宗像・遠賀保健福祉環境事務所管内)で実在を確認しました。当サイトは本施設と提携関係になく、掲載は独自調査によるものです。本文中の「半年プランの試算」は公式の表を半年総額と仮定した当サイトの計算で、公式の確定値ではありません。料金・営業状況は変わることがあります。最新の情報は必ず施設に直接ご確認ください。詳細は運営者情報をご覧ください。